ここでいう法華仏教とは、インドの法華経成立、鳩摩羅什による法華経漢訳、天台大師、伝教大師最澄、日蓮聖人といった流れを念頭においた。
法華のお寺として、そのような法華仏教について述べたい。信仰の立場を忘れないようにしながらも、学術的な文献をもととした現代の諸説とあわせて考察し記述したつもりである。
皆さんの菩提寺の住職や、教団の教学などから得られる知識との差異に驚かれるかもしれないが、私はここに著すような法華経の思惟が必要不可欠であると思って、あえて披瀝する。あえて・・・ということは、自分自身まだ未消化な受け売り知識でしかない場面も多々あるからである。
仏教のページと同じくこれは２０年以上にわたり受講してきた講義ノートの集成、つまり受け売りの集成である。