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福知山線列車事故 第三回忌法要報告

 平成19年4月24日(火)午後2時より広済寺にて福知山線列車事故三回忌法要を開催した。(広済寺主催)

 久々知山広済寺の地元たる久々知で起こった大惨事である。せめて犠牲者のために荘厳な法要をしたいという一念で昨年の一周忌と本年の三回忌を勤めた。

 住職知己の日蓮宗寺院にボランティア参加を呼びかけたところ18名の僧侶が集い、気のこもっった大音声による読経・声明・雅楽により荘厳な 犠牲者追善法要となったと自負している。

式衆 雅楽を奏でる伶倫



法要の音声
(MP3 64kbps 44'35")

 

伶倫控室 法要を待つ広済寺御宝前 礼盤(導師席)と首座席
広済寺檀信徒席 (近隣・福知山線沿線の一部の檀信徒のみ声を掛けた)
境内で取材を受ける吉崎俊三氏(TASK会長) 式衆控室
式衆整列 (集会所) 雅楽とともに師衆入堂

法要の様子

曲躬低頭する式衆 本堂前 法要中の広済寺本堂
御宝前側から    
住職による啓白文 団扇太鼓で唱題する檀信徒 住職の挨拶

FAQ

Q、来年以後も法要をするのか?

A、このような規模で開催するのは本年が最後になるかと思う。今後は山務員(広済寺に勤める僧侶)と一部近隣有志僧侶で祥月命日(4/25)かその逮夜(4/24)に読誦会をしたく思う。また、犠牲者の位牌を本堂位牌棚に安置してあり、毎朝の朝勤のときに読み上げし続ける所存である。

Q、広済寺安置の福知山線列車事故犠牲者の位牌や卒塔婆に「犠牲者」ではなく「横死者」とあるが?

A、広辞苑によると、横死とは「事故・殺害など、思いがけない災難で死ぬこと。不慮の死。非業の死」をいう。

式次第

初、奏樂
次、師衆入堂
次、開式の辭
次、道場偈
次、三寶礼
次、開經偈
次、方便品
次、奏樂
次、啓白文
次、奏樂
次、自我偈 焼香
次、祖訓 法華取要抄
次、唱題 団扇太鼓
次、寶塔偈
次、回向
次、四弘誓願
次、奉送
次、挨拶
次、奏樂
次、師衆退堂
結、閉式の辭

式次第詳細

初、昇堂太鼓

次、師衆入堂

笙(しょう)・篳篥(ひちりき)・龍笛(りゅうてき)の演奏とともに式衆(しきしゅう)が昇堂します。

次、開式の辞

次、道場偈 (どうじょうげ)

【声明(しょうみょう)】
我此道場如帝珠 十方三宝影現中 我身影現三宝前 頭面摂足帰命礼
我が此の道場は帝珠(たいしゅ)の如し。十方の三宝影現(ようげん)する中に、我が身三宝の前に影現せん。頭面を足に摂して帰命(きみょう)し礼せん。
<意味> 諸仏を道場に勧請し、五体倒地(ごたいとうち)・頂足(ちょうそく)して帰依を誓います。
<出典> 天台大師『法華三昧懺儀(ほっけざんまいせんぎ)』

次、三宝礼 (さんぼうらい)

【声明(しょうみょう)】
一心敬礼十方一切常住仏 一心敬礼十方一切常住法 一心敬礼十方一切常住僧
<意味> 起居礼をして、三宝(仏法僧)を心から敬う。
<出典> 『法華懺法(ほっけせんぼう)』総礼三宝

次、開経偈 (かいきょうげ)

読経の前に拝読する、遭(あ)いがたい仏法(ぶっぽう)の教えを拝読(はいどく)する有(あ)り難(がた)さを説く文言。

次、読経

『妙法蓮華経方便品(ほうべんぽん)第二』の冒頭部分を読む。
衆生を一人残らず成仏させる平等な法門(一念三千(いちねんさんぜん))が説かれる。

次、奏楽 (そうがく)

笙(しょう)・篳篥(ひちりき)・龍笛(りゅうてき)による演奏を奉納。

次、啓白文 (けいびやくもん)

法要趣旨を神仏に謹んで申し上げる。

次、奏楽 (そうがく)

笙(しょう)・篳篥(ひちりき)・龍笛(りゅうてき)による演奏を奉納。

次、読経 (焼香)

『妙法蓮華経如来寿量品(にょらいじゅりょうほん)第十六』の偈頌(げじゅ)を読む。
お釈迦様と私達衆生の縁と救済の永遠性を説き、そのことを信仰する大切さを説く。
法華経の一番大切なお経。

次、祖訓 (そくん) 法華取要抄(ほつけしゆようしよう)

日蓮聖人の御文書拝読。

次、唱題 (しょうだい)

太鼓、団扇太鼓ととぬ御題目を唱える。

次、宝塔偈 (ほうとうげ)

『妙法蓮華経見宝塔品(けんほうとうほん)第十一』の偈頌(げじゅ)の最後の部分。
法華経を持(たも)つことは難しいが、それ故に持(たも)つことが意義深いことを説く。

次、回向 (えこう)

法要の功徳(くどく)を法要趣旨(犠牲者の追善供養)に手向ける文言。

次、四弘誓願 (しぐせいがん)

衆生無辺誓願度、煩悩無数誓願断、法門無尽誓願知、仏道無上誓願成
遍く衆生(しゅじょう)を度し、無数の煩悩(ぼんのう)を制し、尽くすことのできない法門を知り、
無上の仏道を成就することを誓う文言。(出典:天台大師『摩訶止観(まかしかん)』)

次、奉送

【声明(しょうみょう)】
唯願諸聖衆 決定證知我 各到隨所安 後復垂哀赴
唯(ただ)願わくは諸(もろもろ)の諸衆(しょしゅう)、決定(けつじょう)して我を證知(しょうち)したまえ。各(おのおの)到(いた)って所安(しょあん)に隨(したが)い、後に復(また)哀赴(あいふ)を垂(た)れたまえ。
<意味> 法要が終わり、来臨(らいりん)の三宝に各本土に還帰して戴く事を請う。

次、師衆退堂

笙(しょう)・篳篥(ひちりき)・龍笛(りゅうてき)の演奏とともに式衆(しきしゅう)が退堂します。

次、挨拶 広済寺住職

結、閉式の辞

広済寺について

 広済寺は近松門左衛門の菩提寺(ぼだいじ)で、近松の墓碑は国定史跡に指定されております。

 もとは禅宗寺院でしたが、元禄期の正徳(しょうとく)4年(1714)に日蓮宗に改宗し、再興開山されたました。その開山に尽力した篤信者のなかに近松門左衛門がいました。近松門左衛門の墓碑は本堂東側にあります。江戸時代の広済寺は妙見宮のお寺として大阪庶民の信仰を集め、明治の廃仏(はいぶつ)毀釈(きしゃく)・神仏分離令までは繁栄します。広済寺門前の東西の道は昔の有馬街道で大阪から有馬温泉へ通じる街道でした。

 日蓮宗は身延山(みのぶさん)久遠寺(くおんじ)を総本山とする宗旨で、宗教年鑑(文部科学省)によると日蓮系寺院数の約3/4が日蓮宗寺院です。日蓮正宗や創価学会とは別の宗派です。

 

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