平成23年3月22日(火)
黄昏時のクラクフ
クラクフ旧市街は期待以上の街だった。東欧の枯れた中世の美しさが何とも言えない。西欧のそつのない垢抜けた旧市街よりも味があって良い。この日、ビルケナウとアウシュビッツで散々歩いたあげく、コシチュシコ山登山で足は限界に近かった。タクシーで行こうかとも思ったが、黄昏時のライトアップがあまりにも美しいクラクフの旧市街を歩いていくことにした。息子がよく文句をいわなかったことだ。
ユダヤ人街でグレズマー音楽ライブとユダヤ料理
夕食はユダヤ人街にあるアリエル(Ariel)というユダヤ料理店。旧市街の外れにあるのでかなり歩いた。東欧系ユダヤ、アシュケナジムの民謡をルーツに持つグレズマー音楽のライブを聴きながらのユダヤ料理である。ビルケナウとアウシュビッツを訪問したあとにはお誂え向きだろうと私は思った。
しかし、ここもゲットー(ghetto)なのだろうか。ゲットーとは、
ヨーロッパの諸都市で、ユダヤ人を隔離し居住させた区域。そういえばヨーロッパの都市にはユダヤ人街がよくあるが、ここもその範疇だろうか? 旧市街の南南東の外れにある。
平成23年3月23日(水)
早朝のクラクフ
朝食前に早起きして(時差ボケ)クラクフの旧市街を散策した。公園の木々の向こうにヨーロッパの何でもない古風な建物があり、そこを青い路面電車が忙しそうに走っている。そのことだけが印象に残り、昨夜の黄昏時の散策にくらべれば綺麗だけどあまり印象に残らなかった。
クラクフ駅
ホテルから歩くには遠いが、タクシーを呼ぶには近い。結局、駅まで歩いて行った。あまり面白い景色はなかったが、ちょこちょこ写真を撮りたい場所があった。駅の近くのガード下は垢抜けない。立派な駅舎と広い駅前広場は立派だった。駅舎の右の方に券売所、駅舎の左の方の彼方(!)にプラットホームがある。
旅慣れないときは、乗車券を買うのに苦労したので、「地球の歩き方」のポーランド語を参考にメモ帳にポーランド語で切符注文の文面を書いておいた。西欧ですら大きな観光都市の改札でも英語が通じないことが多い。ましてここは東欧。
円滑に切符は買えたが、二人分なのにチケットは1枚。えっと思ったが、英語でたずねても通じない。まあいいかと思ってプラットホームに向かった。
|