妙法蓮華経常不軽菩薩品第二十


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科段

引信毀罪福証勧流通

長行

◎前品の罪福を双指す

○罪を指す
○福を指す

◎今品の信毀を双開す

○事本

△時節
△名号
△劫国
△説法
△寿命
△正像
△後仏

○本事

△時節
△人名を双標す
△得失を双明す
 ×信者の得
 ×毀者の失

 

◎信毀の果報を双明す

○信者の果報

△果報を得
△古今を結会す
△信を挙げて順を勧む

○毀者の果報

△果報を得
△古今を結会す
△逆を挙げて持を勧む

偈頌

◎信毀の因果

○事本

○本事

△二人を双標す
△得失を双明す
△信毀の果報
△古今を結会す

◎持を勧む

本門・流通分・明弘経功徳甚深勧流通三・次明信毀罪福証勧流通

妙法蓮華経常不軽菩薩品第二十

長行

◎双指前品罪福 (前品の罪福を双指す)

○指罪 (罪を指す)

爾時仏告。得大勢菩薩摩訶薩。汝今当知。若比丘。比丘尼。優婆塞。優婆夷。持法華経者。若有悪口。罵詈誹謗。獲大罪報。如前所説。

 爾の時に仏、得大勢菩薩摩訶薩に告げたまわく、汝今当に知るべし、若し比丘・比丘尼・優婆塞・優婆夷の法華経を持たん者を、若し悪口・罵詈・誹謗することあらば、大なる罪報を獲んこと前に説く所の如し。

[解説]

比丘(びく)・比丘尼(びくに)・優婆塞(うばそく)・優婆夷(うばい) 四衆。比丘は男性の出家した僧侶。比丘尼は出家した尼僧。優婆塞は在家の男性信徒。優婆夷は在家の女性信徒。

 

○福を指す

其所得功徳。如向所説。眼耳鼻舌身意清浄。

 其の所得の功徳は向に説く所の如く眼・耳・鼻・舌・身・意清浄ならん。

 

◎双開今品信毀 (今品の信毀を双開す)

○事本

 △時節

得大勢。乃往古昔。過無量無辺。不可思議。阿僧祇劫。有仏。

 得大勢、乃往古昔に無量無辺不可思議阿僧祇劫を過ぎて仏いましき。

 

※本文科段を無視して「有仏」まで入れた。

 △名号

名威音王如来。応供。正ェ知。明行足。善逝。世間解。無上士。調御丈夫。天人師。仏。世尊。

 威音王如来・応供・正遍知・明行足・善逝・世間解・無上士・調御丈夫・天人師・仏・世尊と名けたてまつる。

 

 △劫国

劫名離衰。国名大成。

 劫を離衰と名け、国を大成と名く。

 

 △説法

其威音王仏。於彼世中。為天人阿修羅説法。為求声聞者。説応四諦法。度生老病死。究竟涅槃。為求辟支仏者。説応十二因縁法。為諸菩薩。因阿耨多羅三藐三菩提。説応六波羅蜜法。究竟仏慧。

 其の威音王仏彼の世の中に於て、天・人・阿修羅の為に法を説きたもう。声聞を求むる者の為には応ぜる四諦の法を説いて、生・老・病・死を度し涅槃を究竟せしめ、辟支仏を求むる者の為には応ぜる十二因縁の法を説き、諸の菩薩の為には、阿耨多羅三藐三菩提に因せて、応ぜる六波羅蜜の法を説いて仏慧を究竟せしむ。

[解説]

阿耨多羅三藐三菩提(あのくたらさんみゃくさんぼだい) 最高の正しい悟りの意味。サンスクリット anuttara samyaksambodhih の音写。阿耨多羅(あのくたら anuttara)は「無上の」という意味。三藐(さんみゃく samyak)は「正しい」の意味。三菩提(さんぼだい sambodhih)は「悟り」の意味。

 

 △寿命

得大勢。是威音王仏。寿四十万億那由他。恒河沙劫。

 得大勢、是の威音王仏の寿は四十万億那由他恒河沙劫なり。

 

 △正像

正法住世劫数。如一閻浮提微塵。像法住世劫数。如四天下微塵。其仏饒益衆生已。然後滅度。

 正法世に住せる劫数は一閻浮提の微塵の如く、像法世に住せる劫数は四天下の微塵の如し。其の仏衆生を饒益し已って、然して後に滅度したまいき。

 

 △後仏

正法。像法。滅尽之後。於此国土。復有仏出。亦号威音王如来。応供。正ェ知。明行足。善逝。世間解。無上士。調御丈夫。天人師。仏。世尊。如是次第。有二万億仏。皆同一号。

 正法・像法滅尽の後、此の国土に於て復仏出でたもうことありき。亦威音王如来・応供・正遍知・明行足・善逝・世間解・無上士・調御丈夫・天人師・仏・世尊と号けたてまつる。是の如く次第に二万億の仏います、皆同じく一号なり。

 

○本事

 △時節

最初威音王如来。既已滅度。正法滅後。

 最初の威音王如来既已に滅度したまいて、

 

 △双標人名 (人名を双標す)

於像法中。増上慢比丘。有大勢力。爾時有一菩薩比丘。名常不軽。

 正法滅して後像法の中に於て、増上慢の比丘大勢力あり。爾の時に一りの菩薩比丘あり、常不軽と名く。

 

 △双明得失 (得失を双明す)

  ×信者得 (信者の得)

得大勢。以何因縁。名常不軽。是比丘。凡有所見。若比丘。比丘尼。優婆塞。優婆夷。皆悉礼拝讃歎。而作是言。我深敬汝等。不敢軽慢。所以者何。汝等皆行菩薩道。当得作仏。而是比丘。不専読誦経典。但行礼拝。乃至遠見四衆。亦復故往。礼拝讃歎。而作是言。我不敢軽。於汝等。皆当作仏故。

 得大勢、何の因縁を以てか常不軽と名くる。是の比丘凡そ見る所ある若しは比丘・比丘尼・優婆塞・優婆夷を皆悉く礼拝讃歎して、是の言を作さく、
 我深く汝等を敬う、敢て軽慢せず。所以は何ん、汝等皆菩薩の道を行じて、当に作仏することを得べしと。
 而も是の比丘、専らに経典を読誦せずして、但礼拝を行ず。乃至遠く四衆を見ても、亦復故らに往いて礼拝讃歎して、是の言を作さく、
 我敢て汝等を軽しめず、汝等皆当に作仏すべきが故にと。

[解説]

比丘(びく)・比丘尼(びくに)・優婆塞(うばそく)・優婆夷(うばい) 四衆。比丘は男性の出家した僧侶。比丘尼は出家した尼僧。優婆塞は在家の男性信徒。優婆夷は在家の女性信徒。

 

  ×毀者失 (毀者の失)

四衆之中。有生瞋恚。心不浄者。悪口罵詈言。是無知比丘。従何所来。自言我不軽汝。而与我等授記。当得作仏。我等不用。如是虚妄授記。如此経歴多年。常被罵詈。不生瞋恚。常作是言。汝等当作仏。説是語時。衆人或以。杖木瓦石。而打擲之。避走遠住。猶高声唱言。我不敢軽於汝等。汝等皆当作仏。以其常作是語故。増上慢。比丘。比丘尼。優婆塞。優婆夷。号之為常不軽。

 四衆の中に瞋恚を生じて心不浄なるあり、悪口罵詈して言く、 是の無知の比丘、何れの所より来って、自ら我汝を軽しめずと言って、我等が与に「当に作仏することを得べし」と授記する。我等是の如き虚妄の授記を用いずと。
 此の如く多年を経歴して、常に罵詈せらるれども瞋恚を生ぜずして、常に是の言を作す、汝当に作仏すべしと。
 是の語を説く時、衆人或は杖木・瓦石を以て之を打擲すれば、避け走り遠く住して、猶お高声に唱えて言わく、 我敢て汝等を軽しめず、汝等皆当に作仏すべしと。其の常に是の語を作すを以ての故に、増上慢の比丘・比丘尼・優婆塞・優婆夷、之を号して常不軽と為く。

[解説]

比丘(びく)・比丘尼(びくに)・優婆塞(うばそく)・優婆夷(うばい) 四衆。比丘は男性の出家した僧侶。比丘尼は出家した尼僧。優婆塞は在家の男性信徒。優婆夷は在家の女性信徒。

 

◎信毀の果報を双明す

○信者果報 (信者の果報)

 △得果報 (果報を得)

是比丘。臨欲終時。於虚空中。具聞威音王仏。先所説法華経。二十千万億偈。悉能受持。即得如上。眼根清浄。耳鼻舌身意根清浄。得是六根清浄已。更増寿命。二百万億。那由他歳。広為人説。是法華経。於時増上慢四衆。比丘。比丘尼。優婆塞。優婆夷。軽賎是人。為作不軽名者。見其得大神通力。楽説弁力。大善寂力。聞其所説。皆信伏随従。是菩薩。復化千万億衆。令住阿耨多羅三藐三菩提。命終之後。得値二千億仏。皆号日月燈明。於其法中。説是法華経。以是因縁。復値二千億仏。同号雲自在燈王。於此諸仏法中。受持読誦。為諸四衆。説此経典故。得是常眼清浄。耳鼻舌身意。諸根清浄。於四衆中説法。心無所畏。得大勢。是常不軽菩薩摩訶薩。供養如是。若干諸仏。恭敬尊重讃歎。種諸善根。於後復値。千万億仏。亦於諸仏法中。説是経典。功徳成就。当得作仏。

 是の比丘終らんと欲する時に臨んで、虚空の中に於て、具さに威音王仏の先に説きたもう所の法華経二十千万億の偈を聞いて、悉く能く受持して、即ち上の如き眼根清浄・耳・鼻・舌・身・意根清浄を得たり。是の六根清浄を得已って、更に寿命を増すこと二百万億那由他歳、広く人の為に是の法華経を説く。時に増上慢の四衆の比丘・比丘尼・優婆塞・優婆夷の是の人を軽賎して為に不軽の名を作せし者、其の大神通力・楽説弁力・大善寂力を得たるを見、其の所説を聞いて、皆信伏随従す。是の菩薩復千万億の衆を化して、阿耨多羅三藐三菩提に住せしむ。命終の後二千億の仏に値いたてまつることを得、皆日月燈明と号く。其の法の中に於て是の法華経を説く。是の因縁を以て復二千億の仏に値いたてまつる、同じ雲自在燈王と号く。此の諸仏の法の中に於て受持読誦して、諸の四衆の為に此の経典を説くが故に、是の常眼清浄・耳・鼻・舌・身・意の諸根の清浄を得て、四衆の中に於て法を説くに、心畏るる所なかりき。得大勢、是の常不軽菩薩摩訶薩は、是の如き若干の諸仏を供養し恭敬・尊重・讃歎して、諸の善根を種え、後に復千万億の仏に値いたてまつり、亦諸仏の法の中に於て是の経典を説いて、功徳成就して当に作仏することを得たり。

[解説]

比丘(びく)・比丘尼(びくに)・優婆塞(うばそく)・優婆夷(うばい) 四衆。比丘は男性の出家した僧侶。比丘尼は出家した尼僧。優婆塞は在家の男性信徒。優婆夷は在家の女性信徒。

阿耨多羅三藐三菩提(あのくたらさんみゃくさんぼだい) 最高の正しい悟りの意味。サンスクリット anuttara samyaksambodhih の音写。阿耨多羅(あのくたら anuttara)は「無上の」という意味。三藐(さんみゃく samyak)は「正しい」の意味。三菩提(さんぼだい sambodhih)は「悟り」の意味。

 

 △結会古今 (古今を結会す)

得大勢。於意云何。爾時常不軽菩薩。豈異人乎。則我身是。

 得大勢、意に於て云何、爾の時に常不軽菩薩は豈に異人ならんや、則ち我が身是れなり。

 

 △挙信勧順 (信を挙げて順を勧む)

若我於宿世。不受持読誦此経。為他人説。不能疾得。阿耨多羅三藐三菩提。我於先仏所。受持読誦此経。為人説故。疾得阿耨多羅三藐三菩提。

 若し我宿世に於て此の経を受持し読誦し、他人の為に説かずんば疾く阿耨多羅三藐三菩提を得ること能わじ。我先仏の所に於て此の経を受持し読誦し、人の為に説きしが故に疾く阿耨多羅三藐三菩提を得たり。

[解説]

阿耨多羅三藐三菩提(あのくたらさんみゃくさんぼだい) 最高の正しい悟りの意味。サンスクリット anuttara samyaksambodhih の音写。阿耨多羅(あのくたら anuttara)は「無上の」という意味。三藐(さんみゃく samyak)は「正しい」の意味。三菩提(さんぼだい sambodhih)は「悟り」の意味。

 

○毀者果報 (毀者の果報)

 △得果報 (果報を得)

得大勢。彼時四衆。比丘。比丘尼。優婆塞。優婆夷。以瞋恚意。軽賎我故。二百億劫。常不値仏。不聞法。不見僧。千劫於阿鼻地獄。受大苦悩。畢是罪已。復遇常不軽菩薩。教化阿耨多羅三藐三菩提。

 得大勢、彼の時の四衆の比丘・比丘尼・優婆塞・優婆夷は、瞋恚の意を以て我を軽賎せしが故に、二百億劫常に仏に値わず、法を聞かず、僧を見て、千劫阿鼻地獄に於て大苦悩を受く。是の罪を畢え已って、復常不軽菩薩の阿耨多羅三藐三菩提に教化するに遇いにき。

[解説]

比丘(びく)・比丘尼(びくに)・優婆塞(うばそく)・優婆夷(うばい) 四衆。比丘は男性の出家した僧侶。比丘尼は出家した尼僧。優婆塞は在家の男性信徒。優婆夷は在家の女性信徒。

阿耨多羅三藐三菩提(あのくたらさんみゃくさんぼだい) 最高の正しい悟りの意味。サンスクリット anuttara samyaksambodhih の音写。阿耨多羅(あのくたら anuttara)は「無上の」という意味。三藐(さんみゃく samyak)は「正しい」の意味。三菩提(さんぼだい sambodhih)は「悟り」の意味。

 

 △結会古今 (古今を結会す)

得大勢。於汝意云何。爾時四衆。常軽是菩薩者。豈異人乎。今此会中。跋陀婆羅等。五百菩薩。師子月等。五百比丘。尼思仏等。五百優婆塞。皆於阿耨多羅三藐三菩提。不退転者是。

 得大勢、汝が意に於て云何。爾の時に四衆の常に是の菩薩を軽しめし者は、豈に異人ならんや、今此の会中の跋陀婆羅等の五百の菩薩、師子月等の五百の比丘、尼思仏等の五百の優婆塞の、皆阿耨多羅三藐三菩提に於て退転せざる者是れなり。

[解説]

阿耨多羅三藐三菩提(あのくたらさんみゃくさんぼだい) 最高の正しい悟りの意味。サンスクリット anuttara samyaksambodhih の音写。阿耨多羅(あのくたら anuttara)は「無上の」という意味。三藐(さんみゃく samyak)は「正しい」の意味。三菩提(さんぼだい sambodhih)は「悟り」の意味。

 

 △挙逆勧持 (逆を挙げて持を勧む)

得大勢。当知是法華経。大饒益諸菩薩摩訶薩。能令於至。阿耨多羅三藐三菩提。是故諸菩薩摩訶薩。於如来滅後。常応受持。読誦。解説。書写是経。

 得大勢、当に知るべし、是の法華経は大に諸の菩薩摩訶薩を饒益して、能く阿耨多羅三藐三菩提に至らしむ。是の故に諸の菩薩摩訶薩、如来の滅後に於て、常に是の経を受持し読誦し解説し書写すべし。

[解説]

阿耨多羅三藐三菩提(あのくたらさんみゃくさんぼだい) 最高の正しい悟りの意味。サンスクリット anuttara samyaksambodhih の音写。阿耨多羅(あのくたら anuttara)は「無上の」という意味。三藐(さんみゃく samyak)は「正しい」の意味。三菩提(さんぼだい sambodhih)は「悟り」の意味。

 

偈頌

爾時世尊。欲重宣此義。而説偈言

 爾の時に世尊、重ねて此の義を宣べんと欲して、偈を説いて言わく、

 

◎信毀の因果

○事本

 過去有仏 号威音王 神智無量 将導一切
 天人龍神 所共供養

  過去に仏いましき 威音王と号けたてまつる
  神智無量にして 一切を将導したもう
  天人龍神の 共に供養する所なり

 

○本事

 △双標二人 (二人を双標す)

 是仏滅後 法欲尽時
 有一菩薩 常名不軽 時諸四衆 計著於法

  是の仏の滅後 法尽きなんと欲せし時
  一りの菩薩あり 常不軽と名く
  時に諸の四衆 法に計著せり

 

 △双明得失 (得失を双明す)

 不軽菩薩 往到其所 而語之言 我不軽汝
 汝等行道 皆当作仏 諸人聞已 軽毀罵詈
 不軽菩薩 能忍受之

  不軽菩薩 其の所に往き到って
  而も之に語って言わく 我汝を軽しめず
  汝等道を行じて 皆当に作仏すべしと
  諸人聞き已って 軽毀罵詈せしに
  不軽菩薩 能く之を忍受しき

 

 △信毀果報 (信毀の果報)

 其罪畢已 臨命終時
 得聞此経 六根清浄 神通力故 増益寿命
 復為諸人 広説是経 諸著法衆 皆蒙菩薩
 教化成就 令住仏道 不軽命終 値無数仏
 説是経故 得無量福 漸具功徳 疾成仏道

  其の罪畢え已って 命終の時に臨んで
  此の経を聞くことを得て 六根清浄なり
  神通力の故に 寿命を増益して
  復諸人の為に 広く是の経を説く
  諸の著法の衆 皆菩薩の
  教化し成就して 仏道に住せしむることを蒙る
  不軽命終して 無数の仏に値いたてまつる
  是の経を説くが故に 無量の福を得
  漸く功徳を具して 疾く仏道を成ず

 

 △結会古今 (古今を結会す)

 彼時不軽 則我身是 時四部衆 著法之者
 聞不軽言 汝当作仏 以是因縁 値無数仏
 此会菩薩 五百之衆 竝及四部 清信士女
 今於我前 聴法者是 我於前世 勧是諸人
 聴受斯経 第一之法 開示教人 令住涅槃
 世世受持 如是経典

  彼の時の不軽は 則ち我が身是れなり
  時の四部の衆の 著法の者の
  不軽の 汝当に作仏すべしというを聞きしは
  是の因縁を以て 無数の仏に値いたてまつる
  此の会の菩薩 五百の衆
  竝及に四部 清信士女の
  今我が前に於て 法を聴く者是れなり
  我前世に於て 是の諸人を勧めて
  斯の経の 第一の法を聴受せしめ
  開示して人を教えて 涅槃に住せしめ
  世世に 是の如き経典を受持しき

 

◎勧持 (持を勧む)

 億億万劫 至不可議
 時乃得聞 是法華経 億億万劫 至不可議
 諸仏世尊 時説是経 是故行者 於仏滅後
 聞如是経 不生疑惑 応当一心 広説此経
 世世値仏 疾成仏道

  億億万劫より 不可議に至って
  時に乃し 是の法華経を聞くことを得
  億億万劫より 不可議に至って
  諸仏世尊 時に是の経を説きたもう
  是の故に行者 仏の滅後に於て
  是の如き経を聞いて 疑惑を生ずることなかれ
  応当に一心に 広く此の経を説くべし
  世世に仏に値いたてまつりて 疾く仏道を成ぜん

 


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