『法華経』は前半14章と後半14章の合計28章からなる。その前半を「迹門(しゃくもん)、後半を本門(ほんもん)という。日蓮門下は例外なく後半の本門を重視する。しかし、前半の迹門と後半の本門に勝劣をつけない「一致派」と、勝劣をつける「勝劣派」で大別される。勝劣派は日什上人(1314-92)を派祖とする顕本法華宗。日陣上人(1339-1419)を派祖とする法華宗(陣門流)。日隆上人(1384-1464)を派祖とする法華宗(本門流)。日真上人(1444‐1528)を派祖とする法華宗(真門流)がある。幕末に在家教団(当時)として出発した本門仏立宗は本門法華宗の僧侶が還俗して興した宗派である。