南インド仏教遺跡
(デカン高原横断)


はじめに

エローラ

アジャンタ

ナーガルジュナコンダ

アマラバティー

番外編


巡礼・旅行トップ

インド旅行のはみ出し情報


ハイデラバードの釈尊像

● インドの臭い

「インドの空港に降り立つと途端にインドの臭いが・・・」そんな話を聞いたことはないだろうか。

 しかし、乾期の2月にデカン高原を旅行した私にはそのような臭いは感じられなかった。臭いといえば、カレーの香辛料の臭いがインドの臭いであり、変な臭いは感じなかった。

[インド人の体臭]

 このことを言及する人がいるが、インド人の体臭は別に気にならなかった。むしろ、旅行中に下痢を起こして正露丸を服用している日本人の臭いをインド人は奇異に思っているのではないだろうか。私にとっては、オーディコロンを塗りすぎた類の欧米人や、納豆を食べた日本人の方がよっぽど芳しくない臭いだ。

[家畜の臭い]

 インドではいたるところで家畜と遭遇する。しかし、不快な臭いは全く感じなかった。日本の養鶏場や牛舎のような酷い臭いはない。広い場所で放し飼いにしているのと、乾期のデカン高原で空気が乾燥しているからだろうか。
  逆に臭いがしないから、牛糞に気づかず、何度も危うく踏みそうになった(笑)。

[排気ガスの臭い]

 平成8年、中華人民共和国の北京、西安(長安)、上海を旅行したとき、排気ガスの臭いは深刻だった。ところが、インドのそれはそれほど気にはならなかった。

※ 平成13年に中国の西安、上海、シルクロードを旅行したが中国の排気ガスの臭いは改善していた

● インドの通貨

 ボンベイやマドラスなどの大きな町では日本円も両替できた。100円が30ルピー・・・1ルピーはおよそ3.3円だ。ドルを経由した両替より日本円から両替した方が恐らく効率的だろう。ただし、地方に行くとドルすら両替できないので注意が必要だ。また、余ったルピーは出国時すら外貨に換金できないので、これも注意が必要だった。

 ホテルの枕銭(チップ) Rs 10
 コーラ(観光地の売店) Rs 10 (コカコーラ 300cc も33円)
 インドの線香 Rs 20 (直径 3cm の束)
 ビール(ホテルにて) Rs 160
 出国税?(空港にて) Rs 500 (およそ1800円!)

● インドでのお酒

 公共の場所でお酒は飲めないそうであるが、私は旅行中毎晩毎晩お酒を飲んでいた。インド人はお酒を飲まないのかと思うとそうでもない。日本語ガイドさんも昼からビールを飲んでいた。夜の寝台車で私達外国人が、まわりに遠慮しながら飲む分には何の問題もなかった。
 ただしビールは中瓶クラスでも日本円で400〜500円もする。ビールを飲む旅行社は両替を多めにしておいた方がよいかも知れない。

露店(車窓より) ハイデラバードの商店街

露店にて チャイ(香辛料入りミルクティー)は美味しい

● インドでの健康

 インドでの下痢の大きな要因は、食べ過ぎ、飲み過ぎ、エアコンによる冷えが主な原因のようで、細菌性のものは少ないとのことだ。一度、下痢などを起こすと、毎食のマサラ料理に入った香辛料の刺激も相まってなかなか治らない。

 ◆腹八分目ではなく腹七分目

 香辛料が効いて食欲をそそり、ついつい食べ過ぎて胃腸を痛めつける傾向にある。ただでさえ、香辛料は胃腸にも刺激的であるから、食べ過ぎは摂取する香辛料の量が多くなって余計に胃腸を弱めるのかも知れない。

 ◆飲み過ぎ

 乾期のインドでは汗をかかない。いや、汗が皮膚を濡らす前に蒸発してしまう。そんな乾燥した気候であるから、多くの水分を摂取しなければならない。しかし、水分を摂取し過ぎると胃腸がやられる。とくに炭酸飲料や、お酒は節度が必要だろう。
 体からの水分の蒸発を少しでも抑えるために、長袖を着ることも有効だと思う。

 ◆エアコン

 インドのエアコンは効きすぎるくらいだ。長袖のカーディガンを羽織ってもガタガタ震えるくらい寒いことがあった。寒そうにしている日本人の横で、インド人は扇風機のスイッチを入れるという追い打ちまでしてくれる。上半身だけの防備を考えると下半身が冷えて胃腸の調子を崩す大きな原因となる。
 Tシャツの長袖(袖まくりして温度調整)、エアコンの列車に乗るときはステテコ着用、手荷物にはカーディガンか長袖トレーナー入れておく。これくらいの防備が必要だ。

 ◆屋台の揚げ物に注意

 火を通したものは一般に安全に思いがちであるが、露店などの揚げ物には注意しなければならないそうだ。そんなに良い油は使っていないだろうし、古い油で揚げたものを食べて食中たりすると酷いらしい。

 ◆治りにくい胃腸の不調

 一度胃腸の調子を崩すと治りにくい。旅行の気疲れは胃腸に良くないし、刺激的な香辛料の食事も胃腸によくない。酷い下痢ではなくとも、正露丸など効かない。強力な下痢止めを含め、抗生物質などを、旅行前に医師やに処方してもらう必要がある。

● インドのトイレ

 インドのトイレは慣れてしまえばなんともない。しかし、注意点として

◆トイレットペーパーかティッシュを持参して入ること。してから無いことに気づいても遅い。パスポートとティッシュペーパーは肌身離さずに。もちろんインド流にお尻を拭ける人は別だ。

◆列車のトイレではズボンのポケットから財布などが落ちないかとくに確認すること。そのまま線路に落ちてしまう危険がある。

◆列車のトイレは駅で使用しないこと
 排泄物が線路に直接落ちる。
 水洗便所では水を流してから使用するように書いてある。

◆踵(かかと)で踏むほどの長いズボンは裾(すそ)が・・・にすれて不衛生かも知れない

◆バス旅行では野原に停車してすることがある。
 サソリや毒蛇がいる可能性があり、人目につかないような茂みに入らないこと
 女性は日傘などを持っていると良いとのこと

● インドの水事情

 生水を飲んではいけないのは御承知の如くだ。

 水筒は必須ではない。たいていの場所でミネラルウォーターが入手可能である。ただし、硬水のミネラルウォーターだったとしたら日本人のお腹には負担があるかも知れない。

 私がよく見たインドのミネラルウォーターは1Lのペットボトルだった。しかし、プラスチックの臭いが水にうつっていて美味しくはなかった。

 水道でうがいするのも、ミネラルウォーターを使うのが良いだろう。ミネラルウォーターが無い場合、イソジンなどのうがい薬で歯磨きをしてうがいすれば良いかも知れない。効果のほどは知らないが・・・。

● インド人の英語

 英語を話せる人は多いが、彼らの英語は実に聞き取りにくい。ヒンディー語なまりで、ティブティプティプ・・・っていうようなイントネーションで、発音にも癖がある。そして旧英国植民地で半分ネイティブな早口の英語である。手に負えない。

● インドのカレーの辛さ

 日本の中辛カレーを食べられたら問題はないと思う。ただし、AP州(Andhra Pradesh State)のは激辛に近いです。ビジャヤワダの駅で食べたカレーに、私は鷹の爪(唐辛子)を4個も発見しました。刻んでいないだけ良心的でした。

● インド人へのプレゼント

 インド人にボールペンや百円ライターをねだられることがよくある。ショップの店員との値段交渉や、博物館などで職員が説明してくれた場合のお礼や、写真撮影禁止のお目こぼしに有効な場合がある。

● インドの警察官

 インドの警察官は怖そうで偉そうだ。オーランガバードで無抵抗な被疑者を警棒で首を二発、腰を二発・・・強く叩くのを目撃した。被疑者は反抗するそぶりも見せずに耐えていた。善し悪しは別として、彼らのお陰で安全に旅行できるのだろう。

 また、ビジャヤワダで私達の観光バスが交通取り締まりに遭った。結局警察官への賄賂で一件落着したようだ。外国人旅行者の乗ったバスは飛行機の時間があり異議を申し立てる時間がない。だから運転手から賄賂を巻き上げやすいとか。交通取り締まりは警察官の小遣い稼ぎになっているとか・・・現地でのガイドの言葉だ。

● インドの道路事情

 幹線では田舎でも道路の舗装が進んでいるようだ。ただし、道は広くなく、路面に凹凸が多い。

 道路には、牛、牛車、トラクター、自転車、オートリクシャー、バイク、バス、羊・・・それぞれがゴーイングマイウェイだ。自動車の運転の荒さは中華人民共和国に準じるところがありる。

 しかも、自動車の運転手で免許を持っているのは半分だとの話も聞いた。そして、ルームミラーやフェンダーミラー(ドアミラー)のないクルマも少なくない。