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近松祭で紅白の幕で覆われた塀と山門 |
近松祭当日の本堂と受付 |
近松門左衛門命日は11月22日である。その前後の休日に近松祭を開催している。
午前11時から、広済寺本堂にて追善法要をして、その後近松門左衛門墓前にて読経する。
本堂では吉田文雀氏(人間国宝)の操る浄瑠璃人形が焼香し、墓前では近松墓碑に手桶で水を注ぐ。このシーンはテレビでも度々放映される。
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境内では野点が行われる |
一方、広済寺隣の近松記念館の二階ホールでは12時30分から奉納芸能が開催される。例年人間国宝の吉田文雀さんなどによる人形浄瑠璃や、淡路島
の中高生による人形浄瑠璃、地元小学生による浄瑠璃、落語などの芸能が奉納される。毎年、ホールに入りきれないくらいの盛況である。
近松祭に出演した 尼崎市立下坂部小学校浄瑠璃クラブ
近松祭パンフレット
その年度分のパンフレットが準備されるのは、恐らく9月中旬以後になります。パンフレット請求や問い合わせは
その頃に 電子メール にてお願いします。
近松祭プログラム例
こちら に近松祭のプログラム例があります。
今後の近松祭について
これは近松祭実行委員会の意見ではなく、広済寺住職の個人的な意見である。
昭和11年から行われている近松祭であるが、当時のプログラムを見ると立派な奉納芸能がなされていた。昭和中期にも宝塚歌劇団団員による優美な舞踊や、テレビでおなじみの漫才師などタレントを招いて開催されていた。
ただ、御時世からして潤沢な予算があるわけではない。楽しさは大切なことであり、お笑いで祭りを盛り上げることも大切である。また、あでやかで優美な歌謡や舞踊も華を添える奉納芸能として相応しいものである。しかし、目的はあくまで近松門左衛門の顕彰である。近松祭の意義が問われる時期に来ていると思う。実際、ここ2年ほどは近松門左衛門の業績に直接関わりのない、歌謡や演劇などをプログラムから除いている。
私個人としては、近松ファンが新幹線や飛行機に乗ってでもやってきて意義のある近松祭にしたく思う。それにあたいする法要と奉納芸能が理想である。平成17年度は法要に笙の演奏を入れたり試行錯誤をしている。今後は式衆に声明師を増やしてより荘厳な法要にしよと思う。奉納芸能であるが、芸能だけではなく講演などを入れるとどうだろうかと思う。浄瑠璃や歌舞伎に携わるかた、近松物を映画化した映画監督、あるいは近松研究をされている大学教授に講演していただいてはどうかと思う。
広済寺境内では毎年野点(のだて)をしているが、それだけではなく境内か近松公園で菊の品評会などイベントを催すとか、あるいはケーブルテレビや地上波デジタルとのタイアップをするとかいろいろ頭の中で試行錯誤している。
皆様にも近松忌のお祭りとしてアイデアなど戴ければ幸いである。
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